導眠 | ひより軒・恋愛茶漬け

導眠

ふとんにそっと

もぐりこんで


あたたかい

あなたのからだに


ひえきった

わたしのからだを


おし

つけると


あなたはいつも

あかるいひめいをあげて


わたしの

てとあしのゆびさきを


あなたの

てとあしのゆびさきで


つつみこみ

さすり


あっというまに

あたためる。



おもいっきりの

えがおに


ないてもいいよ、

といい


おもわずゆがんだ

なきがおに


めをほそめ

ほほえみかけてくる。



ゆるゆると

ほどかれるように


ここちよくたくさん

うそをついて


ぐどんなわたしの

へいぼんなにちじょうは


すこしは

ましなものとして


ようやく

きおくされる。



ゆるされて

ふかいところで。








嘘つきだという嘘をつく。

それ以外の

気の利いた嘘がみつからない